家を売るまでの流れ
家を売却する場合、最初のステップは売りたい物件の相場を調べて売却金額の目安を決める作業です。売却金額の目安が決まったら、次は買ってくれる人を探します。
多くの人は売却を依頼する不動産会社を探して、買主を募る方法を取ります。 依頼したい不動産会社が見つかったら、本格的な物件の査定依頼へと進むケースが多いです。 こういった査定では、不動産を扱うプロの視点で建物や土地の価値が算出されます。
不動産会社に仲介を依頼するときには、媒介契約を結ぶ必要があります。
このような手続きが済めば、売り出しを開始して買主が現れるのを待つのが通常の流れです。 購入を希望する人がいたときは、希望者と具体的な条件の交渉などを行います。 売却金額を始めとする売却の条件を話し合うのが、このプロセスです。
売主、買主が合意に至れば、売買契約を結びます。無事に契約が済んだときは、移転登記の手続きをして物件を引き渡す流れです。
売るまでの期間
相場を調べておおよその売却金額を把握する作業は、1週間前後でできることが多いです。
不動産会社に問い合わせたり、公示地価を調べたりすることで、だいたいの金額がわかるため、余り時間はかかりません。
不動産会社を探して買ってくれる人を見つけるのにどのくらいの時間がかかるかは、ケースバイケースです。
不動産会社を介して売る場合、信頼できる不動産会社を見つけるのが売却の第1歩です。適当な不動産会社の心当たりがあるときには、すぐにでも購入希望者を探すことができるでしょう。
不動産会社の査定も、さほど時間はかからないことが多いです。通常、1週間前後の時間があれば査定額が提示されます。 査定額に満足したときは、その場で仲介を依頼する媒介契約書を不動産会社と交わすことも可能です。
家の売却で少し時間がかかる可能性があるのが、売りだしてから買主が見つかるまでのプロセスです。 実際、すぐに買い手がつく物件もあれば、数カ月程度売り出してもまったく売れない物件もあります。 不動産会社の売り出し方法などによっても、買主が見つかるまでの期間は変わるかもしれません。
ちなみに、不動産会社が直接物件を買取するときには、1ヶ月前後で引き渡しまで終わるケースもあります。
買主が現れてから交渉をするプロセスは、だいたい1週間から2週間前後かかるのが一般的です。
交渉がまとまれば、数日程度で売買契約を結ぶことも可能になるでしょう。
登記完了後に引き渡しをする契約をしているときは、登記が済み次第引き渡しが終わります。不動産の登記が完了するまでの期間は、おおむね1週間程度です。
売るときの費用と実例
家の売却の際にかかるのが、不動産会社に支払う仲介手数料です。仲介手数料は、売買価格に応じて決まる仕組みになっています。ちなみに、仲介手数料を計算するときは、売買価格に3.24%をかけた額に64,800円を足して、消費税を加えます。
売買契約に必要な印紙税も、家を売るときにかかる費用です。印紙税は、国に納付する税金です。この印紙税は、2019年7月現在では契約書に記載する金額によって以下のように決まっています。
・10万円超50万円以下200円
・50万円超100万円以下500円
・100万円超500万円以下1,000円
・500万超1,000万円以下5,000円
・1,000万円超5,000万円以下10,000円
・5,000万円超1億円以下30,000円
・1億円超5億円以下60,000円
・5億円超10億円以下160,000円
・10億円超50億円以下320,000円
・50億円以上480,000円
このほか、家を売るときには登記費用がかかります。司法書士などに登記手続きの代行を依頼する場合は、10,000円前後の費用が発生することが多いです。
売却する物件に住宅ローンが残っていた場合は、売却と同時に「抵当権抹消登記」が必要になってきます。この手続きの手数料の相場は、20,000円から30,000円前後です。こういった費用以外にも、リフォーム費用や引っ越し代、不用品処分代などがかかる場合があります。
1,500万円のローン残債がある物件を同額の1,500万円で売却したときには、約595,000円の仲介手数料と10,000円の印紙税がかかります。このほか、10,000円前後の司法書士費用と抵当権抹消登記の手続きの20,000円から30,000円が必要です。
後悔しないためにも基礎知識を身につけよう
家などの不動産の売買では、ある程度の基礎知識があったほうがスムーズに手続きが進められることが多いです。不動産の売却は後からキャンセルするのが難しいため、慎重に取引を進める必要があります。
後悔をしないためにも、しっかりと基礎知識を身に付けてから売買をスタートしましょう。不動産会社のサイトや法務局のサイトなどから、情報を得るのも1つの方法です。