公示価格を参考にする
土地の売却相場を調べる際に最も高い精度で知ることができるのは、地価公示を参考にする方法です。
全国に2万ポイント以上、地価公示の公表地点があるため、調べたい地域から近い地点の価格を調べると、売却する相場がわかります。
調べる方法は、国土交通省等が発表している下記サイトから、「地価公示都道府県地価調査」をクリックして住所を検索するだけです。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
毎年、国土交通省や都道府県により正確な土地1平米あたりの価格が表示されていて、1月1日時点の地価公示がわかります。
ただし、特定の地域しかないため、すべてのエリアに公表ポイントがあるわけではないので、地域によっては正確性に欠けるのが欠点です。
特に、都市部や人気の高い地域では地価公示よりも価格が高く、過疎地域では低い場合があり、地価公示の公表地点が近くても相場が違ってくるのが注意点です。
固定資産税納税通知書から調べる
土地の所有者には、毎年5月頃に固定資産税納税通知書が送られてきます。
固定資産税納税通知書とは、固定資産税や都市計画税といった納税金額が表示されているものです。
他にも、市区町村が毎年、対象となる不動産付近の売却事例をもとにして決めている固定資産税評価額も記載されていますが、これに1.14を掛けた額が土地の売却相場となります。
つまり、固定資産税評価額を1.14倍することで、自分が所有している土地の相場が明らかになるということです。
しかし、土地や不動産には個々で差が生じる可能性が高く、100%正しいわけではありません。あくまでも参考価格としては役に立つ程度となります。
路線価を参考にする
路線価とは、道路の価値のことです。
不動産が課せられる相続税・贈与税を算出するときに使われていますが、この路線価が書かれた地図(路線価図)を参考に業者が査定を行います。路線価図は、毎年7月頃になると下記サイトにて国税庁が発表しているため、誰でも確認することが可能です。
自分の土地の路線価を調べると、土地の正確な価値を知ることができます。
業者の査定価格では、基準額が業者ごとに違ってくる場合がありますが、路線価は国が定めた土地の価格であるため、知っておくメリットが大きいのです。
路線価図では、1平米あたりの金額が1,000円単位でわかり、持っている土地の広さに単価を掛けた数値で路線価格が算出されます。その路線価格を1.25倍すれば売却相場がわかるというわけです。
ただし、路線価も全ての地域が100%正しいわけでなく、地域によっては参考価格として利用するという場合もあります。
近隣の売買事例を参考にする
自分の持っている土地から近い場所での売却事例を、参考にする方法もあります。
例えば、国土交通大臣指定の「不動産流通機構」が運営・管理している下記サイト『レインズ・マーケット・インフォメーション』で調べるのが良いでしょう。
http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do
その他の不動産ポータルサイトで似たような物件を調べることもできますが、土地を売却する際の希望価格を調べるとなると、実際に成約した金額とは違う可能性が生じてきます。
レインズ・マーケット・インフォメーションなら、実際の成約価格を知ることができるため、正確な土地の相場がわかります。
複数の方法で調べよう
土地の売却相場を調べる方法は、以下の4つです。
- 地価公示の公表地点から、調べたい地域の公示価格を参考にする方法
- 固定資産税納税通知書に記載されている固定資産税評価額を1.14倍にする方法
- 路線価図を参考に路線価格を算出し、これを1.25倍する方法
- 不動産流通機構が運営・管理しているサイトで、近隣の売却事例を調べる方法
1つの方法だけではなく、さまざまな方法で調べると正確な土地の売却相場を知ることが可能です。