アパートの買取の基礎知識とメリットとは

アパートの買取とは、不動産の買取などを行っている会社にアパートをそのまま売ってしまう方法です。

買い取ったアパートは数百万円掛けてリフォームをしたり、リノベーションをして再度売り出すことがほとんどです。仲介を利用して買い取って貰うときには買主を探したり宣伝活動をするので時間が必要ですが、買取の場合は業者を探すだけなので売却までの手続きが早期に終わります。
売るときの状況によって違いはありますが、早ければ見積もりから1週間程度で売ることも夢ではありません。

買取には2種類あり、即時買取と買取保証があります。

即時買取は買い取り価格が決定したら、すぐに不動産会社などの買取業者が買い取ってくれるというものです。
アパートを売り出していることは一切公表せず、売ったアパートは不動産会社のものになります。販売活動が行われないので、現金化まで時間が掛かりません。
短時間での売却が可能なので早く売ってしまいたい、まとまった現金が欲しいときなどに便利です。

一方買取保証では一定期間だけ販売活動を行い、買主が現れないときには不動産会社がそのまま買い取ってくれるシステムです。
仲介業者に頼んで売る場合はいつ買主が現れるのか分かりませんが、買取保証なら最終的には業者が買い取ってくれるので安心です。

アパートを買い取って貰うことで得られるメリットの一つに、仲介手数料が掛からないことが挙げられます。

不動産会社に買主を探して貰い、契約を結んで売るためには手数料が必要です。ですが買い取って貰うことが出来れば仲介手数料は発生することなく、無駄な費用を掛けずに売ることが出来ます。

瑕疵担保責任が免除されるのも、買取の良いところです。
瑕疵担保責任とは不動産を売却した後に建物に欠陥があったときに、売主が買主に対して修補請求などに応じる必要があることです。買主が欠陥に気が付いてから1年以内は、売主の責任となります。
しかしアパート買取なら責任は生じず、何か欠陥があったとしても請求に応じる必要はありません。

誰にも知られずに売却することが出来るのも、買取ならではです。周辺の住民に売り出していることを伝える必要もなく、チラシも配られません。チラシに記載されている住所やアパートの特徴から特定されることもないので、安心して売り出せます。

仲介よりも買取に向いているアパートは築年数が古い物件や、短期間で売ってしまいたいアパート、仲介では売るのが難しい建物です。

築年数が経過しているアパートは一般的に市場価値が下がると言われていますが、買取を利用すれば相場よりも高く売れることがあります。不動産会社はリフォームやリノベーションをして売り出すことを前提としていることがほとんどなので、ある程度劣化していたとしても高く売れるケースも珍しくありません。少し手を加えれば魅力的なアパートに生まれ変わると判断された場合も、仲介よりも高く売れる可能性があるのです。

建物自体に問題はないけれど、早く売ってしまいたい、スピーディーに現金化したいときにも買取が向いています。
仲介を選んだ場合は最短でも3ヶ月から半年は掛かると言われていますが、買取なら数週間から数カ月で全ての手続きは完了します。いつ売れるのかモヤモヤすることもなく、条件さえまとまればすぐに買い取って貰えるのが嬉しいポイントです。また何日までに売らなければならないなど期限が決まっているアパートには、買取がぴったりです。

仲介で売るのは難しい物件も、買取向きになります。仲介では買主を見つけなければ、いつまで経っても売ることは不可能です。
どうしても買主が見つけられそうにないアパートは、買取を選ぶのが賢いやり方です。土地や建物が広すぎて手に負えない、アパートの形状が特殊で買手がつかないときには買取をお願いしましょう。仲介で売り出すことは難しくても、買取なら買い取って貰える可能性が高まります。

アパートの買取業者を探すときには、なるべく沢山の業者の話しを聞くようにしましょう。

どのくらいの値段で買い取って貰えるのか、期間はどのくらいを想定しているのかなど細かく質問をします。質問に的確に答えられたり、どんな質問にも丁寧に答えてくれるような業者を選びましょう。さらに担当者の対応なども見て、安心して任せられるのかチェックすることも大切です。

買取はスピーディーに物事が進むので、買い取って貰う前には必ずスケジュールの確認をしておくことが重要です。
売却の相談や準備はもちろんのこと、査定や契約、引っ越しや引き渡しのスケジュールもきちんと確認しておきます。相談から査定、引き渡しまで時間が短いので、計画的に買取を進めるようにしましょう。