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住宅の査定に関する基礎知識!
査定の種類やポイントを解説

2020/12/25

住宅の売却は、長い人生においてそう多く経験する出来事ではないため、多くのひとが不安や疑問を抱えているはずです。

なかには、不動産の査定といわれてもぼんやりとしたイメージがあるだけで、実際にどんなことをするのかまったくわからない、というひとも多いのではないでしょうか。この記事では、住宅の売却を検討している方に知っておいてほしい不動産査定の基礎知識を解説します。

査定には2つの種類がある!

不動産査定には、机上査定と訪問査定の2つの方法があります。

机上査定とは、実際に住宅を見ることなく行う査定で、簡易査定とも呼ばれる方法です。机上査定では、物件の所在地や築年数などのデータをもとに、周辺地域にある条件の似た物件の売り出し事例を参考に、おおまかな査定額を算出します。

机上査定ではおおよその査定額しかわかりませんが、物件を見学せず査定を行うため、査定結果が早くわかるのが魅力です。不動産会社によっては、当日中に査定結果がわかるところもあります。このような特徴から机上査定は、だいたいの額でも良いからとにかく早く査定額を知りたいという方に向いています。

一方訪問査定は、机上査定でも使われる住宅のデータに加えて、不動産会社が実際に住宅を確認して得た情報を考慮し、査定結果を出す方法です。

訪問査定では、住宅の状態や周辺環境など、机上査定では考慮されない細かな住宅のデータを加えて査定額を算出するので、机上査定よりも精度の高い査定額を知ることが可能です。

訪問査定では、実際に物件を確認することと細かなデータを考慮して査定額を求めることから、机上査定よりも査定結果がわかるまでに時間がかかります。したがって訪問査定は、不動産の売却を具体的に検討していて、精度の高い査定額を知りたいという方に向いています。

訪問査定で見られるポイントとは?

実際に物件を見学し査定額を出す訪問査定では、いくつかチェックされるポイントがあります。
戸建てとマンションどちらにおいても重要視されるのは、築年数と間取り、そして日当たりと風通しです。

築年数は、当然建てられてから年月が経った物件は査定価格が低くなります。
国土交通省の調査によると、築年数がかさむにつれ売却価格は下落していき、築年数が10年を超えると、売却価格は新築購入時の半分程度まで落ち込むと発表しています。
また築年数が20年を超えると、売却価格は新築購入時の1割程度になるとしていて、それほど築年数は査定価格に大きな影響を与えるのです。

間取りに関しては、部屋数や部屋の広さに加えて、家事動線がスムーズであるかが査定のポイントです。また家具の配置がしやすいかどうかや、収納の充実度合いなどもチェックされます。住むひとが住みやすいかどうかが査定価格を左右するのです。

住宅の住みやすさを左右する要素には、日当たりや風通しもあります。
日当たりに関しては、南向きの窓があるかどうかや日差しを遮る建物が周囲にないかなどがチェックされます。

風通しに関しては、湿気がこもりやすい住宅だとカビの繁殖や洗濯物が乾きづらいなど、生活の質を下げる要因になりかねません。大きな窓があったり、吹き抜けや天窓が設置されていたりすると、通気性が良いと判断され査定結果に良い影響を与えます。

戸建て査定のチェックポイント

住宅の査定において、築年数や日当たりなど、戸建て住宅とマンションどちらでも共通してチェックされるポイントがある一方、それぞれに異なるチェックポイントもいくつかあります。

まず戸建ての場合、雨漏りやシロアリ被害の有無が重要なチェックポイントです。
どちらも申告せずに物件を売却すると、物件に隠れた欠陥があったとして、売主に瑕疵担保責任が問われる可能性があります。場合によっては、雨漏りやシロアリ被害に関わる修繕費用を負担しなければなりません。シロアリ被害に関しては、修繕済みの場合でも申告する必要があります。査定価格に影響することを恐れ、雨漏りやシロアリ被害を黙っておくと、あとあと大きなトラブルになりかねないため、査定時にしっかり申告しましょう。

マンション査定のチェックポイント

マンションの住宅査定の場合には、地震対策の状況や共有部分の状態などがチェックされます。

まず地震対策に関しては、1981年6月より前に建てられたマンションは旧耐震構造が採用されています。旧耐震構造のマンションは地震が多い日本では敬遠されるため、査定価格に大きく影響するのです。

マンションの査定においては、査定を受ける部屋のみならず、エントランスや駐車スペース、エレベータなどの共有部分もチェックされます。これらの共有部分も、部屋と同様に快適な生活を送る上で重要な要素だからです。

しかし共有部分のメンテナンスは、住人個人では限界があるため、もし共有部分に問題がある場合には、管理会社に連絡し対策をとってもらうと良いでしょう。マンション査定に関しては、これら以外にも部屋の向きや階数、修繕積立金の有無などの維持管理状況も査定のチェックポイントです。

査定に関する知識をつけて売却を成功させよう

不動産売買になじみのないひとにとっては、住宅査定に関する知識はわかりにくいと感じるかもしれません。
しかし住宅の売却を成功させるためには、住宅の査定に関する最低限の知識を持っておく必要があります。基礎的な知識から学んでいけば、最低限の知識を得ることは決して難しいことではありません。