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世間に知られずに一軒家を売却する方法

2021/3/31

一軒家を売りたい場合、自分で買主を探すことは容易ではありません。大抵の場合、不動産業者に売却を依頼することになりますが、不動産業者が扱う売却方法にも媒介や買い取りなど様々な種類があります。世間に売却の意向を知られたくない場合、どんな契約を不動産業者と結んだら良いのでしょうか。
ここでは、不動産業者以外の他人に知られることなく一軒家を売却する方法について解説します。

買主を探して一軒家を売却する一般的な方法

一般的には一軒家を売りたい場合、不動産屋に売却希望の旨を伝えて買主を探してもらいます。
依頼を受けた不動産業者は売却物件の情報を自分の事業所の広告に出したり、レインズ(不動産流通標準情報システム)に登録して他の不動産屋と情報を共有するなどして、広く買主を募集することになるでしょう。

その際、不動産業者は売却希望者と媒介契約を結び、買主が見つかって売買契約が成立した際に手数料をもらえます。手数料は売買代金によって異なり、売却金の3パーセントから5パーセントに一定の額を加えた媒介手数料を売却希望者が不動産業者に支払うことになります。

媒介契約には一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類があり、複数の不動産屋に仲介を頼める一般媒介契約が売主にとって最も自由度の高い媒介契約だと言えます。

一般媒介契約なら不動産屋に任せきりではなく、自分で買主を探して売買契約を結ぶこともできます。レインズの登録義務もありません。
これに対し、専任媒介契約は1つの不動産屋にしか仲介を依頼できません。レインズへの登録も義務付けられます。ただし、自分で買主を探すことは自由です。専属専任媒介契約では専任媒介契約の条件が厳しくなり、自分で買主を探すことができないという違いがあります。

不動産業者に媒介を依頼する際のメリットとデメリット

媒介契約では売却が決まった場合、仲介した不動産業者に手数料を支払わなければならないため、売却金額からその分が差し引かれてしまいます。

ですが、媒介契約の種類に関わらず、媒介契約を締結した不動産業者は売買価格が高いほど報酬も多いため、売却物件をできるだけ高く売ろうと努力するでしょう。
この点において、媒介業者と売主の利害は一致しているため、売主は安心して媒介を頼めます。

しかし、媒介を依頼された不動産業者が買主を見つけるために広告を出すことは必須ですから、他人に売却のことを知られてしまう可能性があります。そのため、他人に知られずに売却したい場合には媒介契約は好ましいとは言えないでしょう。

不動産業者による買い取りの種類

一軒家を売却する方法として媒介契約を結ぶ以外に、不動産業者に直接買い取ってもらうという選択肢を考えても良いでしょう。

不動産業者による買い取りには、買取保証と即時買取の2種類があります。

買取保証とはまず広告を出して買主を募り、買主が見つからない場合に不動産業者による買い取りを行うものです。この買い取り方式の場合は広告によって売却の意向が世間に知られてしまうほか、買主を探す期間は売却できず、早く現金化したい売主には向いていないでしょう。

即時買取とは売却金額の折り合いがつき次第、速やかに買い取りが行われるもので短期間で売却できます。
第三者の買主が内見することもなく、買い取る不動産業者が1回だけ訪問査定すれば売買金額が確定します。ただし、売却金額が相場より10パーセントから30パーセント安くなる場合が少なくない点には注意しましょう。

不動産業者に即時買取を依頼する場合

一軒家の売却希望者は不動産業者に買い取りを依頼したら売買の当事者同士の関係となり、交渉で値段を決めます。この場合は仲介手数料がかからず、広告を出す必要も無いため、スムーズに売却できるでしょう。

また、不動産業者が買い取ると売主の契約不適合責任が免除されます。
契約不適合責任とはかつて瑕疵担保責任と言われたもので、この規定が契約にあると売却後に契約と異なる不具合が物件に見つかった場合、売主が債務不履行責任を負わなければなりません。

媒介契約なら売主はこの契約不適合責任を課され、建物に契約書に記されていない瑕疵が見つかれば損害賠償を請求されたり、解除されるリスクが生じます。
しかし、不動産業者による買い取りであれば、こうしたリスクを回避できます。
ただし、即時買取の際は前述したように買取価格が相場より安くなる傾向があるので、事前に複数の不動産価格査定サイトなどを利用して査定依頼を行い、およその売却希望価格を決めておきましょう。

不動産業者による買い取りを利用してスムーズに一軒家を売却しよう

世間に知られずに一軒家を売却したい場合は、不動産業者に買い取ってもらう方法がおすすめです。
不要な荷物が有る場合にも、そのまま引取り可能な会社も多く、処分にお困りの方の手助けとなるでしょう。